新緑と雪渓を歩く

anrisaurus

2017年06月02日 22:08


伯耆大山



この山容、いつ見ても男前






先日の地震で入山規制






このまま進むといずれ入山禁止になるとの噂も






そんな情報を仕入れ行くなら今しかないと






目指すは烏ヶ山






大きく崩れたため危険なルートを通ることになるとの情報も






行けるとこまでいってみよう。










登山開始





鳥の撮影をしているカメラマンか?






静かに気配を消してシャッターを切る瞬間を待ち続けているようだ






確かに鳥たちの囀りが聴こえるのだが






その実態は見る事は出来ない






カメラマンの邪魔にならぬよう奥へと進みゆく












沢づたいに上を目指す






残雪が残っているがところどころに踏み抜かれた跡がある





陸のルートもあるが藪が茂って歩きにくい





おまけにマムシにも遭遇する





はるかに歩きやすい雪渓を歩くことにした





沢づたいを歩いて行くと






感動的な緑が美しく待ち構えていた












新緑の息吹が生命力をダイレクトに訴えてくる













雪渓歩きにも慣れてきた



















沢づたいに高度を上げて行く





ここで分岐点









左に行けば文殊越えからキリン峠を越えて槍ヶ峰さらに行けば剣ヶ峰となる





右に行けば烏ヶ山へと繋がる





まだ時間の余裕もある





左にルートをとった








もはや小僧もこのくらいではなんて事なくクリアして行く












先に待ち受けていたのはふきのとうの群生地






あちらこちらに雪の中からこんもりと盛りあがっている





山菜採りの方ともすれ違ったが袋の中は山菜でいっぱいだった





山菜が採れるということはそれを餌にするものもいるということ





気配に注意しながら奥へ奥へと






リボンを頼りに進んでいたのだが先が見えない藪に出た






踏み跡を頼りに進むが踏み跡も鮮明さを欠いてきた





GPSを確認して方向は間違ってないが大人の背よりも高い藪漕ぎ





依然として見つからないリボンに踏み跡






遭難した!






小僧は引き返そうと言う






こんな時こそ冷静に判断しないと行けないのだが





小僧にここで待ってるようにと指示して





GPSと地図を頼りに直登すれば道に出るはずと強引に藪漕ぎ決行





姿が見えなくなると小僧も心細いのだろう






待ってくれと後をついて来る






そりゃそうだ





こんな藪に覆われた中に置き去りにされれば恐怖はハンパない






結局四方探し回ったがルートを発見出来ず戻ることにした







再び沢づたいに雪渓を登る






そして二つ目の分岐点










右に行けば烏ヶ山





真っ直ぐ行けば駒鳥小屋






時刻は11:30





休憩中の登山者とこの分岐で情報交換





週4で大山を登山する大山を知り尽くしたレジェンド登山者が教えてくれた






子連れで烏ヶ山は危険






行くならロープを繋いで行くこと





このルートより一旦下山して新小屋峠から行くほうが安全






ありがたくその情報を受け入れた






烏ヶ山からの北壁を見たかったがこれでいい。






昼ごはんを駒鳥小屋で食べようと決めた












サンカヨウ



雨に濡れて花びらが透明になるそうだ




急な下り











大雪渓をトラバース










登山靴のエッジを雪に蹴りつけるように






先に踏み跡を作ってやりその後を後続者が進む





誤って滑り落ちれば……






どこまでも






一瞬で振り出しに戻る






すごろくの終盤あるある






なんとか雪渓を渡ると






またリボンロス






雪渓を直登しリボン発見





その先にはサンカヨウの群生地











ここからは急な下りが続く


















駒鳥小屋に到着









中は食事をしたくなる気が失せるほど湿気と虫が凄い







そこから先に行けば小川が流れている






そこなら食事が出来そうと小川まで降る





ぬかるんだ上に急で滑ると崖に落ちる






急な下りで膝にきている






ラスボス前に圧倒的不利なシチュエーション






はしごも経年で足を置くだけで滑る






ここまで来たということはそれなりのスキルがついたということだろっ?






なんて言われている気がした

















川の周辺は木陰がいい感じに散らばっている





適当な石や倒木に腰をかけてランチタイム












最近想うのは、






山飯は美味いけど作る行程を考えると荷物が多くなる






旨さを取るか?軽さを取るか?






小僧の食う量もまた増えてきた






どこかの山日記で見た山菜を採りながら登ってランチで食すのにも憧れる





昼食後のお茶を終えると持参した水は底をついた






地図には今いる場所が水となっている






崖から流れ落ちる雪解け水と沢から流れる川の水






100%天然水の恩恵に下山の命を託す






沢の水は雪解け水





ペットボトルに入れてみる





幾多の行程で磨かれて透き通るほどに綺麗だ






陽にかざしても浮遊する不純物はほぼ無い






口にしてみる






冷えていて美味い






市販の水よりも断然美味い






奥大山の美味しい水に感動した





手持ちの容器に水を満タン補給して来た道を戻る






さぁ下山しよう!






急降下して来た道を今度は登って行く






何メートルか登っては少し休むの繰り返し






それでもいつかは辿り着く






登り切ると今度はトラバースして行く





踏み跡もリボンもあるのでこの辺りは問題ない






問題はあの大雪渓だ






大雪渓に辿り着くとやはり先にリボンが見えない






往路で雪渓を直登したためどこから来たのかが曖昧になっていた






踏み跡を頼りに進むと雪の沢づたいに下っていた






明らかに降りすぎだ





でも踏み跡はあるのでさらに進む





GPS地図を確認してかなり下っていることに築く













結果雪渓を登攀することになった






なかなか元のルートに辿り着くことができず何度もGPSと地図を確認するがリボンが見当たらない







ランチ休憩が一緒だった別のグループの声が聴こえる






やはり踏み跡を頼りに自分達と同じ下りのルートを通ろうと下ってきていた






遠くからそのルートは来た道ではないと伝える






やはり皆ここで迷うようだ






遠くにかすかにリボンのような物が見えた






アレだ!






別グループの一人が確認に向かう





どうやら正解のようだ






やっと雪渓登攀も終わりそうだ






このあとは順調に下山






時々休憩を入れながらゆっくり下っていく












新緑のこの時期に大山は最高の冒険をさせてくれた




無事に登山口に到着






今回行くことは叶わなかったがいつかはあのてっぺんから北壁を見よう!






それまで崩れずに待ってていてほしいと願い烏ヶ山を眺めていた












下山の後はもちろん





温泉!!






これが最高に気持ちいい!






そして二つ目の計画の前に腹ごしらえを













その後モンベル大山店界隈を散策












見惚れる美しさ







暗くなるのをのんびりと待つ






やがて時はたち……







弓ヶ浜が染まる











そろそろいい加減だ






いざ目指すは鍵掛峠へ






写真にどうしても収めて帰りたかった













大山と星空のコラボ





天の川まで待てなかったけど





タイムリミットギリギリまでシャッターをきる












また必ず戻って来ると決めた。







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